【この記事でわかること】
- 実家の庭木を放置すると起こりやすい3つの問題
- 今後の庭木の管理について考える3つのステップ
- 自分たちで管理するのが難しい場合の選択肢
- 空き家になる前に考えておきたい庭木の管理
実家の庭木を放置すると、時間が経つにつれて少しずつ管理が難しくなっていきます。 最初はそれほど気にならなくても、長く放置しているうちにさまざまな問題が起こってくることがあります。
特に、これまで庭を管理していた親が高齢になったり、施設に入ったりして手入れをする人がいなくなった場合は注意が必要です。
私の祖父が暮らしていた実家でも、施設に入ったことで手入れをする人がいなくなり、ミカンの木に大きな変化がありました。
この記事では、実家の庭木を放置すると起こりやすい問題と、今後の庭木をどう管理していくのかについて、私自身の経験も交えて紹介します。
【実体験】空き家になった実家で、ミカンの木に起きた変化
庭木の管理について考えるようになったのは、私自身の実家での経験がきっかけでした。
祖父が96歳で施設に入り、それまで暮らしていた実家が空き家のような状態になったときのことです。
その家には大きなミカンの木が何本かあり、祖父が元気だった頃は毎年100個、200個とたくさんの実をつけていました。私も子どもたちを連れて、毎年ミカン狩りを楽しんでいたものです。
ところが、祖父が施設に入った翌年、実ったミカンはたったの3つでした。
「ミカンの木なんだから、放っておいても実はなるだろう」と思っていた私は、そこで初めて、これまで庭が保たれていたのは祖父が日々手をかけていたからなのだと気づきました。
もちろん、実らなかった原因は天候や木の状態などさまざま考えられます。それでも、手入れがなくなった途端に実が激減したのを見て、私は以前、祖父が言っていた言葉を思い出しました。
「なんでも育てるものというのは、少しずつ手をかけてやることが大切なんだ。枝を少し切ってやる、そういう手入れに応えてくれて、実がなるんだよ」
庭木を育てるということは、ただ伸びた枝を切るだけではなく、長い時間をかけて気持ちをかけていくことなのだと、改めて実感しました。
その後、ミカンの木を専門の方に手入れしてもらうと、翌年にはまたたくさんの実をつけました。そのミカンの写真を祖父に見せ、実際に採れたミカンを持っていくと、とても喜んでくれました。
この経験を通して、私は、庭木は誰かが継続して手をかけることで、良い状態に保たれているものなのだと実感しました。
実家の庭木を放置すると起こりやすい3つの問題
庭木の成長は毎日少しずつです。
そのため、「今は忙しいから、もう少し先でいいか」と、ついつい先延ばしにしているうちに、気づけば「いつの間にこんなに……」と思うような状態になってしまいます。
手入れをしない期間が長くなるほど、庭木は少しずつ管理しにくい状態になり、さまざまな問題につながることがあります。
ここでは、実家の庭木を放置すると起こりやすい3つの問題を見ていきます。
① 枝葉が伸びて、作業量が増えていく
多くの場合、庭木は放っておいても自然に成長していきます。枝が伸び、葉が増えていけば、それだけ剪定する場所も増えていきます。
最初は「少し伸びた枝を切るだけ」と思っていても、しばらく手入れをしないでいると、切らなければならない枝があちこちに増え、一本の木だけでもかなりの作業が必要になってきます。
さらに、実家には庭木が一本だけではなく、複数植えられていることも少なくありません。何本もの庭木が伸びた状態になれば、最初に想像していた以上に、膨大な作業量になってしまうことがあります。
② 木が高くなり、高所作業の危険が増える
枝葉が伸び続ければ、当然、高い場所まで手入れをしなければならなくなることがあります。脚立やはしごを使わなければ届かない場所が増えれば、それだけ作業の危険も高くなります。
高所での剪定は、少し足を滑らせたり、バランスを崩したりするだけでも、転倒や落下につながるおそれがあります。庭木の手入れのために無理をして、ケガをしてしまっては本末転倒です。
特に、長い間手入れをしていない庭木は、思っていた以上に高くなっていることもあります。そうなると、自分で作業できる範囲を超えてしまい、手入れそのものが大きな負担になってしまうこともあります。
③ 鳥が巣を作ったり、虫が集まったりすることがある
庭木の枝葉が茂ってくると、鳥が巣を作る場所になることがあります。
私自身、自宅のオリーブの木をしばらく手入れせずにいたところ、ハトが巣を作ってしまったことがあります。
木がかなり茂っていたため、巣を取り除くのも簡単ではなく、さらにハトが出入りするようになると、周辺に糞が落ちるようになり、掃除の手間まで増えてしまいました。
また、枝葉が茂った庭木には、虫が集まることもあります。私の場合は、カナブンが大量に発生したこともありました。
もちろん、庭木を放置したからといって、必ず鳥や虫の問題が起こるわけではありません。ただ、枝葉が茂った状態を長く放置していると、こうした問題につながる可能性があることは知っておきたいところです。
今後の庭木の管理について考える3ステップ
ここまで紹介したように、庭木を長く放置していると、さまざまな問題につながることがあります。だからこそ、きちんと管理していくことが大切です。
庭木の手入れが必要になってから慌てて考えるのではなく、これから誰が、どのように管理していくのかを早めに考えておきましょう。
いきなり作業を始めるのではなく、まずは今までの管理方法や必要な作業を確認し、自分たちが無理なく続けられるのかを考えてみます。
① これまで庭を管理していた人に聞いてみる
まずは、これまで実家の庭を管理していた人が、どのような手入れをしていたのかを知ることから始めてみましょう。
もし今まで管理していた人がいるなら、次のようなことを聞いておくと、その後の管理を考えるうえで参考になります。
- いつ頃、どんな手入れをしていたのか
- どの木をどのように管理していたのか
- どのくらいの頻度で作業していたのか
祖父が施設に入って初めて気づいたのですが、かつて実家の庭がきれいに保たれていたのは、祖父が毎日きちんとお手入れをしていたからでした。
当時はそれを当たり前のように思っていましたが、あの手入れがあってこそ庭が維持されていたのだと、今になって実感しています。
長年庭を管理してきた人だからこそ分かることも多く、素人目には気づきにくい細かな工夫やコツがあったりします。
だからこそ、これまで庭を管理していた人が元気なうちに、できるだけ話を聞いておくことをおすすめします。
② 分からなければ、必要な作業を調べてみる
これまで庭を管理していた人に聞くことができないのであれば、自分たちで必要なことを調べてみるしかありません。
庭木の種類が分かるのであれば、その木にはどのような剪定や手入れが必要なのか、いつ頃行うものなのかを調べてみましょう。
庭木は種類によって、手入れの方法や時期が異なります。「伸びた枝を切ればいい」と思っていても、それだけでは分からないこともあります。
まずは、それぞれの庭木にどのような手入れが必要なのかを知っておきましょう。
分からない木があれば、写真を撮って調べたり、園芸店や造園業者などに相談したりする方法もあります。
③ 自分たちで続けられるか、具体的に考えてみる
必要な作業が分かったら、今度は、それを自分たちで無理なく続けていけるのかを考えてみます。
庭木は一度手入れをすれば終わりではなく、その後も枝葉が伸びていくため、継続的な管理が必要です。
実際に自分たちで管理することをイメージして、以下のことを考えてみましょう。
- 年にどのくらい手入れが必要なのか
- その時期に実家へ行けるのか
- 高い場所まで安全に作業できるのか
- 必要な道具を用意できるのか
- 切った枝葉をどう処分するのか
- 家族で分担できるのか
今はできそうに思えても、仕事や家庭の事情が変われば、数年後も同じように管理できるとは限りません。
こうしたことまで考えてみると、自分たちで管理を続けられそうなのか、それとも別の方法を考えたほうがいいのかが見えてきます。
自分たちで管理するのが難しい場合は、別の方法も考える
そうした過程を経て、「自分たちで継続して管理するのは難しい」と感じる場合もあると思います。
高い木が多かったり、庭木の本数が多かったり、あるいは実家が遠くて定期的に通えなかったりと、管理するのが難しいケースはよくあります。
その場合は、家族で役割を分担したり、定期的な手入れだけ専門の業者に依頼したりするのも一つの方法です。
問題なのは、自分たちで管理できないこと自体ではありません。管理できないまま、放置してしまうことです。
庭木の状態と自分たちの生活を照らし合わせながら、無理なく続けられる方法を考えてみてください。
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庭木の手入れだけでなく、これから実家の庭をどうしていくのかまで考えておくことも大切です。実家の庭を将来に向けてどう整えていくかについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
→実家の庭の「終活」。父が50万円で整えてくれた将来と、私の本音。
実家が空き家になるなら、庭のことも考えておく
実家が空き家になると、家の中に残された荷物や、建物をどうするかということに目が向きがちです。
しかし、庭もそのままにしておけるわけではありません。
庭木を長く放置すれば、さまざまな問題につながり、場合によっては伸びた枝などが隣家に入り込むなど、近隣に迷惑をかけてしまうこともあります。
特に、これまで庭を管理していた親が高齢になったり、施設に入ったりする可能性があるなら、親が管理できなくなってから慌てるのではなく、元気なうちに引き継ぎ方を考えておくことが大切です。
これからの庭の管理について一度話しておくだけでも、いざというときにスムーズに動けますし、親にとっても安心に繋がります。
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→実家を空き家にする前にやるべきこと7選|放置で起こるリスクと対策
まとめ:実家の庭木は放置しない。これからの管理を考えよう
実家の庭木は、しばらく手入れをしなくても、最初はそれほど大きな変化がないように見えるかもしれません。だからこそ、つい「もう少し後でいいか」と後回しにしてしまいがちです。
ですが、あのミカンの木が教えてくれたように、庭木は誰かがかけた「手間に応えて生きている」ものです。そして放置された庭木は、いずれ残された家族の負担や、近隣との摩擦という形に変わってしまいます。
完璧に手入れを続ける必要はありません。自分たちでやるのが難しければ、プロの力を借りるのも立派な選択です。
大切なのは、「どうしようか」と家族で一度話し合ってみること。
今ならまだ、「この木はどう手入れしていたの?」と笑顔で尋ねることができるかもしれません。
実家の庭について話す時間は、単なる作業の引き継ぎではなく、家族の思い出やこれまでの暮らしを振り返る大切な機会になるはずです。
まずは、実家の庭を眺めながら、これからのことを家族で話してみてはいかがでしょうか。
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